ロッテはCSへ正念場 清水直行が語る新加入のサイ・ヤング賞投手、若手リリーフへの期待 (3ページ目)
――真っすぐの次に投球割合が高いフォークは、被打率.059、奪空振り率が26.2%といい数字です。
清水 やはり低めの真っすぐの伸びと制球がよくなりましたし、低めの真っすぐに球審の手が上がるとバッターは反応さぜるをえません。その真っすぐの軌道からフォークを落とせば振ってくれますしね。とにかく菊地に関しては真っすぐがよくなった印象があります。
――セットアッパーとしての適正を感じますか?
清水 どのポジションで開花するかはわかりません。もともと先発をしていたピッチャーがリリーフになると、自信がない球種は封印してほとんど使いませんが、逆にリリーフが先発になると球種を増やしたりしますよね。彼の場合は、適正を探っていかなければいけない段階だと思います。
今後もセットアッパーを任されるのか、先発などほかのポジションで試されるのかはわかりません。でも、今のところはセットアッパーにハマっているので、このまま経験を積んでポジションをつかみ取っていくのも方向性として悪くないんじゃないかなと。
――ロッテは終盤に向けて、先発に最少失点でしのいでもらい、リードした状態で国吉投手、鈴木投手、益田投手らに回せるかどうかがカギになりそうですね。
清水 そうですね。特に鈴木は今季覚醒しました。現在の数字は驚異的ですし、「鈴木まで回せば」という雰囲気がチーム全体にあると思います。先頭バッターを出塁させてしまっても、スコアリングポジションにランナーがいても落ち着いていますし、自信がみなぎっていますよね。今後はこれまで以上にしびれるような場面での登板が増えると思いますが、やってくれると期待しています。
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【プロフィール】
清水直行(しみず・なおゆき)
1975年11月24日に京都府京都市に生まれ、兵庫県西宮市で育つ。社会人・東芝府中から、1999年のドラフトで逆指名によりロッテに入団。長く先発ローテーションの核として活躍した。日本代表としては2004年のアテネ五輪で銅メダルを獲得し、2006年の第1回WBC(ワールド・ベースボールクラシック)の優勝に貢献。2009年にトレードでDeNAに移籍し、2014年に現役を引退。通算成績は294試合登板105勝100敗。引退後はニュージーランドで野球連盟のGM補佐、ジュニア代表チームの監督を務めたほか、2019年には沖縄初のプロ球団「琉球ブルーオーシャンズ」の初代監督に就任した。
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