高木豊がセ・リーグ6球団の前半戦を総括 混戦から抜け出しそうな上位チーム、下位の巻き返しの可能性は? (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

【広島】

 先発投手陣が安定していることはポジティブな要素ですが、打てませんね。ただ、ジェイク・シャイナーが(7月17日の)DeNA戦で決勝の3ランを打ち、やっと結果を出しましたね。それも、難攻不落の東克樹を一発で沈めた価値ある本塁打でした。あれこそ、チームが待ち望んでいた勝ち方のひとつだったと思います。

 ずっと長打力不足で悩んでいたところで、助っ人のシャイナーがやっと打ってくれた。その試合以外はあまり打てていませんが、後半戦でも本塁打が出るようになれば、打線が活性化する可能性もあると思います。それと、混戦を抜け出すためには坂倉将吾もキーマンになると思います。坂倉がマスクをかぶった時の勝率を上げたり、バッティングを復調させるための起用も大事です。

 今の打線でやってくれそうなのは小園海斗しかいないんです。秋山翔吾や野間峻祥もいい働きをする時がありますが、やっぱり中軸が機能しないと。なので、坂倉が状態を上げて中軸に加わると小園も楽になるはずです。

 ピッチャーのキーマンは、不調で選手登録を抹消されていた中継ぎの島内颯太郎。しっかりとした形で一軍に戻ってきてくれれば、チームにとって心強いでしょうね。

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