山﨑福也、森下暢仁だけじゃない 谷繁元信が選出する現役プロ野球「打てる投手」はコイツらだ! (2ページ目)

  • 水道博●文 texrt by Suido Hiroshi

── 野村さんは98年の西武との日本シリーズ第1戦でも投打にわたる活躍でした。

谷繁 4回裏と5回裏に、野村さん自ら先頭打者で連続二塁打を放ち2得点。その試合の勝利投手になり、日本一に向けていい流れをつくってくれました。

── 中日時代はどうですか。

谷繁 やはり川上憲伸ですね。いいバッティングをしていました。印象深い本塁打も何本か打っています。

【捕手・谷繁なら大谷翔平をどう攻める?】

── 打撃のいい投手を打席に迎えたとき、捕手の立場からするとどうですか。

谷繁 ピンチのときにバッティングのいい投手を迎えると、やはり野手が打席に入っているのと同じような感覚で攻めないといけないですから、神経を使いますし嫌でしたよ。抑えて当たり前というなかで、打たれたときのダメージはハンパないですから。

── 先の交流戦で、日本ハムの新庄剛志監督は打撃に定評のある山﨑福也選手を6番で起用し、甲子園での阪神戦で西勇輝投手から先制打を打ちました。

谷繁 山﨑は高校3年(2010年)のセンバツ大会で、日大三高の5番打者として放った13安打は、大会最多安打タイ記録と聞いたことがあります。強打の日大三高でクリーンアップを打つような選手ですから、レベルは相当高いですよね。

── 山﨑選手のほかにも、広島の森下暢仁選手が打率4割を超えで話題になりましたが、そのほか現役選手のなかで打撃センスを感じさせる投手は誰でしょうか。

谷繁 ヤクルトの石川雅規はしぶといバッティングをします。あと、巨人の山﨑伊織、DeNAの中川颯はいいですね。ともに右投左打ですが、スイングが野手と変わらない。中川はオリックスから移籍してプロ初勝利の試合(5月18日)で、中日の左腕・松葉貴大のカーブを横浜スタジアムのライト中段に叩き込みました。あのバッティングにはびっくりしました。

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