高木豊の助っ人診断 交流戦で初優勝した楽天らパ・リーグ球団で評価が高かったのは? (5ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

◆オリックス【野手△/投手◎】

「昨年に加入した野手の(マーウィン・)ゴンザレスは日本の野球に慣れてきて、今季は特に打撃面で期待していたのですが、いまひとつですね。スイッチヒッターではありますが、左打席の打率がよくないので、右ピッチャーでも右打席に入っていいんじゃないかと。複数ポジションが守れるなど守備力は高いので、いてくれると有難いプレーヤーなんですけどね......。

(レアンドロ・)セデーニョは一発が魅力ですし出だしはよかったのですが、まったく打てなくなりましたね。それとファーストの守備が不安です。ただ、今季から加入した(アンダーソン・)エスピノーザとは母国が同じベネズエラで、いろいろと面倒を見ているようなので、表に出ない部分での貢献もあるかなと。ファームで調子を上げているようなので、今後は打線の起爆剤として期待したいところです。

 先発のエスピノーザは6月12日の阪神戦が久しぶりの勝利でしたが、防御率もいいですし及第点です。ピッチャーの生命線であるコントロールがいいですし、低めに丁寧に投げるピッチャー。セデーニョがチームに溶け込みやすい雰囲気を作ってくれたのもプラスになったはずです。チームが苦しかった春先にふたりが頑張っていた印象があります。

 先発では(ルイス・)カスティーヨも及第点です。手足が長いですし、サイド気味から投げてくる横の変化は厄介ですよね。打線が打てずに勝ち星に恵まれていませんが、打線もつながるようになってきましたし、復帰後は白星が先行していけばなと。

 リリーフでは、6月16日のヤクルト戦こそ3失点で負け投手になったものの、(アンドレス・)マチャドがいいですね。最初からなぜ抑えで使わなかったのか疑問だったのですが、ここ最近は抑えで起用されてチームも勝てています。平野佳寿は実績十分ですが、昨季から不安定でしたし、抑えは平野にこだわらなくてもいいと思います。ソフトバンクのオスナに匹敵する抑えだと思います」

<評価対象となった助っ人の成績>

(野)セデーニョ 42試合 打率.234 7本塁打 19打点 出塁率.316  OPS.735

(野)ゴンザレス 20試合 打率.145 1本塁打 2打点 出塁率.190 OPS.390

(New/野)トーマス 現段階で一軍での出場なし

(New/投)エスピノーザ 10試合 5勝3敗 防御率1.98 QS率80.0

(投)カスティーヨ 8試合 1勝3敗 防御率3.04 QS率75.0

(New/投)マチャド 25試合 2勝2敗 11ホールド7セーブ 防御率2.45

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