ヤクルト先発投手陣は「いくら考えてみても苦しい...」 真中満が「12勝」を期待するキーマンは? (2ページ目)
【質量ともに充実している中継ぎ陣でしのぎきる】
ーーそうなると今度は中継ぎ陣が気になります。
中継ぎに関しては、僕はそんなに心配していません。質量ともに、かなり充実していると思いますから。キャンプでの故障でちょっと出遅れてしまったけど、田口麗斗も開幕には間に合いそうだし、8回には清水昇がいる。
そして7回は木澤尚文、石山泰稚を基本としながら、新外国人のエスパーダが使えるようなら、彼に任せてもいい。さらに大きいのは、左の嘉弥真新也が加わったこと。これで、「左投手が一枚足りない」という昨年の課題がクリアできましたから。
真中満氏が注目投手のひとりに挙げる吉村貢司郎 photo by Kyodo Newsこの記事に関連する写真を見るーーたしかに、実績のある中継ぎ陣がそろっていますね。
ほかにも大西広樹はロングリリーフもできるので重宝できるし、ライオンズから獲得した宮川哲も先発でも中継ぎでもいけるし、移籍2年目の阪口皓亮も長いイニングを任せられそうだし、この辺は臨機応変に起用したいところですね。
ーースワローズの勝ちパターンとしては、攻撃陣が早めに先制して試合の主導権を握り、先発投手ができるだけ長いイニングを投げたあとに継投で勝利するということになりそうですね。もちろん、スワローズに限らず、どのチームにとっても理想の展開ですけれど。
でも、とくにスワローズの場合こそ、その流れをつくらないといけないでしょうね。大切なのは、序盤でパン、パンと点をとる。できれば大量点をとって、試合序盤で主導権を握ってピッチャーの負担を軽くすること、まずはこれがいちばん。序盤のリードを中継ぎ陣がどうやってしのぎきるか? 髙津監督の継投もポイントになってきますね。
ーー昨年の開幕直後はリリーフ陣の奮闘もあって、開幕5連勝、リーグ10勝一番乗りと幸先のいいスタートを切りましたが、すぐに中継ぎ陣の疲弊で勢いを失いました。
いくら質量ともにいい中継ぎ陣がそろっていても、毎試合、毎試合、ブルペン陣を何人も使いたくないから、先発投手が最低でも6回、できれば7回まで投げ抜く試合をどれだけつくれるかということも、今年はさらにポイントとなりそうです。
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