阪神・大竹耕太郎「何をされたらバッターは嫌なのかがわかってきた」五十嵐亮太に明かしたセ・リーグ移籍で覚醒した理由 (3ページ目)

  • スポルティーバ●構成 text by Sportiva

【現役ドラフトでの移籍は悔しかった】

五十嵐 一昨年の12月に現役ドラフトでソフトバンクから阪神への移籍が決まって、正直どんな気持ちでしたか。

大竹 チームを出るということは必要とされていなかったことなので、悔しさはありましたけど、「新しいチームでやってやろう」とすぐに切り替えることができました。

五十嵐 実際、阪神というチームに入って、ギャップはありましたか。

大竹 チームカラーは似ているのかなと思いました。阪神は"昭和チック"なイメージがあったんですけど、まったくそういうのはなく、のびのびできるという点でソフトバンクと同じかなと。

五十嵐 大竹が阪神に入るタイミングで、監督が岡田(彰布)さんに変わったことも大きかったと思うんだよね。フラットな目で選手を見てくれたんじゃないかと。岡田監督と話すことはあるんですか。

大竹 話したことはほぼないんですけど、気にかけてくれているなというのは実感としてありました。試合後のインタビューや新聞に載っているコメントを見て、どう見られているのか、どういう選手を求めているのかといったことはチェックしていました。

五十嵐 岡田監督が求めていることに対して、その期待に応えようという意識は強かったですか。

大竹 それはありました。ピッチャーに対するコメントに「低めに投げることができていた」とか、「フォアボールが少なかった」とか、そういうのが結構あったので、そこを意識した部分はありました。

五十嵐 たしかに、阪神の投手陣はフォアボールが少ないというか、しっかりストライクゾーンで勝負できるピッチャーが多い。そこは強みだと思うし、みんな意識しているところですか。

大竹 そうですね。フォアボールを出すぐらいなら、打たれたほうがマシだと。

【セ・リーグだから気づけたこと】

五十嵐 大竹といえば、大学時代に"緩急"について論文を書いたという話をしたことを覚えているんだけど、その時と今では、緩急に対する認識が違っていたりしますか。

大竹 緩急というと、一般的には球の速い、遅いを思い浮かべると思うんですけど、僕のなかではそれ以外の部分もいっぱいあるんです。たとえば、フォームのなかで緩急をつけたり、投げるタイミングを変えるのも緩急だと思っています。

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