西野真弘、廣岡大志が語るオリックス流「日替わり打線」の強さ 「打順を見て、自分のなかである程度理解はできる」 (2ページ目)

  • 中島大輔●文 text by Nakajima Daisuke

「昨日はベンチ外だったので悔しかったですけど、今日は使ってくれたので、絶対に期待に応えたいと思ってやっていました」

 そう振り返った西野は1回の初打席で四球を選ぶと、2打席目では先制点を呼び込む。2ボール、1ストライクとなる3球目までは外角にボールとなるスライダー、チェンジアップには手を出さず(2球目の真ん中低めチェンジアップはファウル)、4球目、内角のスライダーをバットの芯で捉えると、右中間を破る先制タイムリー三塁打を放った。

「(西は)けっこう際どいところに投げてきていました。そこをしっかり見極めて甘い球を打とうと思っていて、しっかりとらえられました」

 2018年までオリックスに在籍した西は元チームメイトで、同い年で仲がよかったという。その一方、過去の対戦はウエスタンリーグで一度あるだけで、各球種の軌道のイメージを鮮明に持てていたわけではない。

「基本的にセ・リーグのピッチャーは数多くやっているわけではないので、打席のなかで対応していくという感じです」

 四球を選んだ初回の打席で5球、2打席目で3球を見たあと、4球目を右中間へ弾き飛ばした。ベテランの見事な対応力だった。

 オリックスは大きな先制点を奪ったあと、4回にリードを広げる。二死から6番・宗佑磨が四球を選ぶと、7番・紅林弘太郎はライト前に落ちるラッキーなヒットで一、三塁。8番・野口智哉が真ん中に甘く入ったチェンジアップをセンター前タイムリーとして1点を追加すると、流れに乗ったのが9番・廣岡だ。真ん中に甘く入ったシュートを引っ張り、レフト前に運んで1点を追加した。

「どんどん点をとっていきたいところだったと思うので、そのなかでタイムリーを打ててうれしかったです」

 下位打線で2点を追加すると、1番・中川がレフト前タイムリーで続いてさらに1点を加えた。オリックスは試合序盤に主導権を握り、終盤にも4点を加えて完封リレーで逃げきり。前日の嫌な敗戦を払拭する形で阪神を下した。

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