最後の近鉄戦士・坂口智隆は起業家として「就活中!」 野球解説も書籍出版も釣りも「自分が仕事と思えば仕事になる」 (3ページ目)

  • 和田悟志●取材・文 text by Wada Satoshi
  • photo by Wada Satoshi

●「〜選手」と呼ぶマイルール

ーー現役引退してすぐの日本シリーズでは、いきなり解説を務めていました。解説の仕事ではどんなことを心がけていますか?

 やっぱり選手が主役ですから。解説者が何を言ったって、現場で感じることとは絶対に違うことがあります。でも今年に限っていえば、僕は現役選手に一番近い解説者であることは間違いありません。なので、選手の視点に立って、伝えられたらなと思っています。

 現役の時は、プロ野球も野球のニュースもまったく見ていませんでした。自分の映像もあんまり見なかったくらいですから。でも解説などのプロ野球を伝える仕事をいただくようになってからは、見るようになりました。

 いろんな方が解説をされているので、試合を見るというよりも「解説を聞く」と言ったほうが正しいかもしれません。解説も人それぞれで、すごいなと思うことが多々あります。やっぱり勉強が大事ですね。かと言って、マネばかりでもいけないので、難しいところですけど......。

 あとは、どっちのチームも平等に語れるようにするとか、仲のいい選手でもあだ名で呼ばない、「○○選手」とつけるようにするとか、そういう小さいところですけど、それだけは守ろうっていうマイルールがあります。

ーー「選手」とつけるのは、選手へのリスペクトでしょうか?

 僕はそう思っています。僕はもうプロ野球の外の人間なんで、それをしゃべらせていただくうえでは、選手へのリスペクトは常に持っていたいと思います。

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