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新庄監督2年目の日本ハム好調の要因を鶴岡慎也が分析 「昨年の作戦が生きている」 (3ページ目)

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi
  • photo by Koike Yoshihiro

── 中日から移籍してきたアリエル・マルティネス選手、メジャーから逆輸入の加藤豪将選手の加入も大きいのではないでしょうか。

鶴岡 マルティネス選手は、気温の上昇とともに調子を上げてきました。もともと緩い球をとらえるのはうまい選手でしたが、速い球にもしっかり対応し、勝負強さもあります。

 加藤選手は、デビューから10試合連続安打。アメリカで160キロ近い荒れ球ストレートを打ってきただけあって、コンタクト能力にすぐれています。万波選手の前を打つ加藤選手、うしろを打つマルティネス選手と、クリーンアップが安定してきました。

── 昨年首位打者を獲得した松本剛選手、自己最多の18本塁打をマークした清宮幸太郎選手はいかがでしょうか。

鶴岡 松本選手は今年もそれなりに成績を残しています。昨年、プロ11年目で突然開花したようなことを言われていましたが、彼のバットコントロールのよさを知っている者からすれば、打率3割を打って当然だと思っていました。近藤健介選手がソフトバンクに移籍し、今季は選手会長で責任感の強い彼が、今後のキーマンになると思います。

 清宮選手も左脇腹痛で戦線離脱しましたが、ようやく復帰して、今後巻き返すでしょう。ほかにも阪神から移籍の江越大賀選手は、打率こそそれほど高くありませんが、数字以上に印象深い活躍をしています。

【今後のカギは新球場への対応】

── 昨年、新庄監督はスクイズをはじめ、多くの作戦を仕掛けてきました。

鶴岡 今季は、たとえば走者一、三塁などで相手チームはかなり警戒しています。そういう意味で、昨年の作戦が今季に生きていると思います。昨年は戦力を見極める意味もあって、選手を頻繁に変えていました。しかし今年は打順とポジションは変更しても、起用する選手自体はそんなに変えていません。おそらく、使える選手というのはある程度把握したのでしょう。新庄監督がアンダースロー転向を勧めた鈴木投手をはじめ、田中投手や万波選手、江越選手が期待に応えています。

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