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阪神の村上頌樹は「上原浩治さんクラス」 関本賢太郎は盤石の先発ローテについて「みんなが表」 (3ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Sankei Visual

【湯浅の離脱が思わぬ効果も】

――戦線を離脱し、現在はファームで調整中の湯浅京己投手も、5月20日のオリックスとの二軍戦では杉本 裕太郎選手やT-岡田選手ら、打者3人を3者凡退に抑えました。上がってくれば、やはりクローザーに固定する?

関本 まず、慌てて上げることはないでしょうね。しっかりと状態が上向いてから一軍に上げると思いますし、戻ってきても、おそらくしばらくの間は岩崎優投手が引き続きクローザーを任されると思います。今は岩崎投手がひとりで9回を連投していますが、いずれは湯浅投手もそこに加え、なるべく負担をかけることがないように2人で回していくんじゃないかなと。

――湯浅投手はWBC出場で前倒しの調整を余儀なくされましたが、シーズンに入ってからその影響を感じましたか?

関本 影響があったのかどうか定かではありませんが、早く実戦に入っていたので、調整は難しかったんじゃないですかね。例年であればシーズンを戦うための準備期間を、真剣勝負の場にあてていたので、WBCで短期決戦を戦う準備はできていたかもしれませんが、143試合を戦う準備はできなかったでしょう。

 特にピッチャーはボールも違いますし、WBCの公式球に慣れる時間、NPB公式球の感触を取り戻す時間も必要になりますし、気の毒だったと思います。WBCから戻ってきてからも、すぐに開幕を迎えることになりましたし......。やっぱり多少の影響はあったのかもしれませんね。

――ただ、湯浅投手不在を感じさせないほど、充実したリリーフ陣ですよね。

関本 そうですね。加えて石井大智投手なども戻ってくると、ますます盤石です。ただ、逆に湯浅投手の枠が空いたことで、他のピッチャーが経験を積むことができ、よりよくなっている気がします。湯浅投手が戻ってきたら、いい相乗効果が期待できますね。

【プロフィール】
関本賢太郎(せきもと・けんたろう)

1978年8月26日生まれ、奈良県出身。天理高校3年時に夏の甲子園大会に出場。1996年のドラフト2位で阪神タイガースに指名され、4年目の2000年に1軍初出場。2004年には2番打者として定着し、打率.316の高打率を記録した。2007年には804連続守備機会無失策のセ・リーグ新記録を樹立。2010年以降は勝負強さを買われ代打の神様として勝負所で起用される。2015年限りで現役を引退後、解説者などで活躍している。通算1272試合に出場、807安打、48本塁打、312打点。

著者プロフィール

  • 浜田哲男

    浜田哲男 (はまだ・てつお)

    千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界でのマーケティングプランナー・ライター業を経て独立。『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ系メディアで企画・編集・執筆に携わる。『Sportiva(スポルティーバ)』で「野球人生を変えた名将の言動」を連載中。『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)など幅広いジャンルでの編集協力も多数。

【写真】 史上最驚の2位。1992年の猛虎伝〜阪神タイガース名場面集

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