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【今中慎二のセ・リーグ順位予想】打倒・阪神の筆頭は中日 中田翔の加入、大野雄大の復活など「今季はプラス要素が多い」 (3ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

【5位予想:広島】

――昨季2位の広島は5位と予想されました。

今中 打線では、西川龍馬が抜けたのが痛いです。田村俊介ら期待の若手野手の名前がよく挙がりますが、今季どこまで打てるのかは未知数です。先発陣はある程度実績があるピッチャーもいますが、大瀬良大地はパッとしませんし、右肘の張りで出遅れている森下暢仁の状態もどうなのかと。床田寛樹は昨季初めてふた桁(11勝7敗)勝てたので、今季は真価が問われます。

 リリーフ陣は島内颯太郎や矢崎拓也など、球の強いピッチャーがある程度いるのはいいのですが、活躍しても1年で終わって2年続かないことが多い。それはどのチームにも言えることですが、2年続けて成績を残せるリリーフのピッチャーが少なくなっていますね。栗林良吏が復活できるのかどうか、という問題もあります。

――プラス要素がなかなか見当たらない?

今中 そうなんです。(ジェイク・)シャイナーと(マット・)レイノルズが打てば別ですが、それはやってみなければわかりません(2選手とも3月31日に故障で出場登録を抹消)。プラス要素が見出せないので5位としました。

【6位予想:ヤクルト】

――ヤクルトを最下位と予想されましたが、その要因は?

今中 ピッチャー陣が弱すぎます。いくら打線が強力でも、小川泰弘は出遅れていますし、高橋奎二や吉村貢司郎あたりがもっと頑張らないと先発ローテーションが厳しい。リリーフも同様です。ヤクルトの場合は、打線がピッチャー陣をカバーすれば上に行くでしょうが、普通に打つ程度ではピッチャー陣が苦しくなります。

 それでも2連覇(2021年、2022年)したけど......とは思うのですが、どう考えてもピッチャーが厳しいです。冒頭で投手力が高いチームが優勢と言いましたが、特に近年は、リリーフ陣の充実度がそのまま順位に反映される傾向がある。阪神や中日を上位に予想しているのは、リリーフ陣がしっかりしているからです。

 リリーフ陣が踏ん張って僅差の試合をものにしていかなければいけないのですが、ヤクルトにそのイメージがないんですよね。打ち合って勝つチームでしょうし。シーズンは長丁場ですから、やはりピッチャー陣がいいチームが上に行くと思います。

著者プロフィール

  • 浜田哲男

    浜田哲男 (はまだ・てつお)

    千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界でのマーケティングプランナー・ライター業を経て独立。『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ系メディアで企画・編集・執筆に携わる。『Sportiva(スポルティーバ)』で「野球人生を変えた名将の言動」を連載中。『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)など幅広いジャンルでの編集協力も多数。

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