篠塚和典のセ・リーグ順位予想 阪神との開幕3連戦で、巨人は「戦える」手ごたえを得られたか (2ページ目)
【3位予想:巨人】
――篠塚さんの古巣の巨人は、3位に予想されました。
篠塚 これだけ若手が多いと、経験を積ませて育てていかなければいけませんし、その点もあって3位としました。当然、巨人は常に優勝を求められるチームですが、ここ数年はレギュラーが固まっていません。3年くらいかけてチームを作り上げていくべきですし、現状の戦力で「勝て勝て」というのはちょっと苦しいですよ。
僕らが若い頃もV9のメンバーの方々が引退していき、チームの若返りをはかる転換期だった。その時もチームに力がつくまで2、3年くらいかかりましたから。
――昨季は阪神に6勝18敗1分と大きく負け越しました。阪神との差をいかに縮めていけるかが大きなポイントでしょうか?
篠塚 確かに課題ではありますが、巨人は監督をはじめ、首脳陣、選手もかなり若返ってきています。新加入の選手も多いですし、チーム全体が変わってきていますので、あまり昨季 の結果は意識しなくていいと思います。また"ゼロからの戦い"という感じです。
あと、阪神との開幕カード3連戦で相手にどんな印象を与えられたか、というのも大事ですね。「今年も大したことないな」と思われたら、そのままやられてしまうでしょうが、今季は2勝1敗のスタート。「これなら戦える」という手ごたえを感じられていれば、ある程度戦えると思います。
【4位予想:広島】
――広島を4位に予想されましたが、先ほど話していたように2位もあり得るでしょうか。
篠塚 そうですね。打線をけん引していた西川龍馬はFAでオリックスに移籍しましたが、昨季 見せたような"全員野球"でカバーしていくのではないかと。新井貴浩監督になってチームの雰囲気が変わりましたよね。昨季はそれに、選手たちがうまく乗っかっていったような気がします。
先発陣は開幕直前でローテから外れた森下暢仁も含め、九里亜蓮、床田寛樹、大瀬良大地のほか、アドゥワ誠や(トーマス・)ハッチがどれぐらい勝てるか。あとは、ドラフト1位ルーキーの常廣羽也斗が1年目から先発ローテーションに割って入っていけるかですね。先発陣はわりと揃っているので、打線次第なのですが......新外国人の(ジェイク・)シャイナーや(マット・)レイノルズが早々にケガで離脱と、スタートは厳しくなりましたね。
2 / 3