「浅野翔吾は最初から一軍レギュラーで使ってほしい」篠塚和典が期待する巨人のルーキー野手 ドラ4・門脇誠も高評価
篠塚和典が語る巨人の野手 前編
期待のルーキー
昨シーズンは5年ぶりのBクラス(4位)に沈んだ巨人。巻き返すためには若手の奮起が不可欠だが、プロ入り1年目の野手たちは存在感を示すことができるのか。
長らく巨人の主力として首位打者2回に輝くなど活躍し、引退後は巨人の打撃コーチや内野守備・走塁コーチなどを歴任した篠塚和典氏に、ドラフト1位ルーキーの浅野翔吾、同4位の門脇誠について聞いた。
巨人のドラ1ルーキー浅野翔吾。1年目での一軍昇格はあるかこの記事に関連する写真を見る***
――篠塚さんが注目している若手野手は誰になりますか?
篠塚和典(以下:篠塚) ドラフト1位の浅野(翔吾)です。彼は体がある程度できあがっていて強そうだし、今の巨人の状況であれば、個人的には「思い切って、最初から一軍で使っていってもいいのでは」と思っていました。
ここ2年間は優勝できていないわけだし、ファンとしても我々OBとしても、そういうポテンシャルが高いだろう選手を育てていってほしい。球団としてそういう方針を出しても、周囲は納得すると思うんです。
―― 一軍でスタートさせて、代打や代走など状況によって経験を積ませる?
篠塚 いえ、レギュラーで。ただ、浅野が守る外野は巨人もいろいろと補強していて、彼の入るポジションがないということになると、中日の高橋(周平)みたいなことになりかねません。彼も最初から起用していれば、早い段階で一軍にも慣れて、もっと早くチームの柱になれていたと思います。育てようとはしていたんでしょうが、当時の中日も入るポジションが空いていませんでしたね。
――高橋選手はプロ入り7年目の2018年に初めて規定打席に到達し、ふた桁本塁打を放つなどレギュラーに近づきました。
篠塚 時間がかかりましたよね。「高卒だからまずは3年」という考えがあったのかもしれませんが......。
ちなみに私の場合も、巨人に入団した時には本当にどこにもポジションがなかったのですが、長嶋(茂雄)監督が「あと何年かしたら今の主力がいなくなるだろう」と計算をした上で鍛えてくれました。浅野は今、二軍でプレーしていますが、「早いタイミングで一軍でも出られたらいいな」と思っています。
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