田中幸雄が語る「2年目新庄劇場」と「清宮幸太郎の最低ノルマ」 日本ハムの予想順位はまさかの... (2ページ目)
【守護神は誰が務める?】
── 一方、投手陣は日本ハムの最大のウィークポイントである守護神不在。田中さんなら誰をストッパーに指名しますか。
田中 昨年、日本ハム以外の11球団のストッパーは24セーブ以上を挙げました。日本ハムは新人ながら開幕投手を務めた北山亘基が抑えに回りましたが、わずか9セーブでした。個人的には昨シーズン、ノーヒット・ノーランを達成したコディ・ポンセが投球に力強さがありますので適任だと思います。また阪神から移籍の齋藤友貴哉、ソフトバンクにFA移籍した近藤健介の人的補償の田中正義は、いずれも球にスピードがあるので面白い存在です。
── 昨年は中継ぎ投手もいい結果を残せませんでした。
田中 昨シーズンに関しては、ベテランの宮西尚生(昨年7ホールド)、2021年に最優秀中継ぎのタイトルを獲得した堀瑞輝(昨年11ホールド)が不振で、抑えにつなげられなかったですからね。宮西はあと20ホールドで前人未到の「通算400ホールド」ですから、モチベーションは高いと思います。あと、高卒4年目の吉田輝星が51試合に登板するなど経験は積みましたが、防御率(4.26)を向上させないといけませんね。
── 先発三本柱は、伊藤大海(昨年10勝)、上沢直之(昨年8勝)、加藤貴之(昨年8勝)でしょうか。
田中 昨年のパ・リーグは、規定投球回に到達した投手が9人しかいませんでしたが、そのうちの3人が日本ハムです。そこに加え、ドラフト2位の新人・金村尚真は150キロ前後のストレートをコントロールよく操り、打者を打ちとる術を知っています。ほかにも、アンダースローの鈴木健矢、ジョン・ガント、3年目の根本悠楓らが名乗りを挙げると思います。先発陣の駒は揃っています。
── ドラフト1位ルーキー、"二刀流"の矢澤宏太選手はいかがですか?
田中 オープン戦では松井裕樹(楽天)から代打本塁打を放つなど、類まれな才能を披露しました。見た感じ、引っ張りの打者の印象を受けました。もう少し逆方向にも打てるようになると、もっと成績は残せると思います。投手としてはスライダーがいいです。近い将来、大谷翔平のように"二刀流"として活躍してほしいですね。
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