山﨑颯一郎は侍ジャパンに貢献できるか 不思議な空気感をつくる天然キャラと恩師も認める未知の可能性

  • 沢井史●文 text by Sawai Fumi
  • photo by Kyodo News

 昨シーズンの自身の活躍について、どう受け止めているのか。

「期待されるのはうれしいです。去年は、最大限のパフォーマンスを発揮できたと思いますし、やるべきことはやれました。でも、去年と同じではダメ。真っすぐの威力は落とさず、変化球のバリエーションを増やす。与えられたところでしっかりと投げきる。それが今の目標です」

【中学3年時に世界一を経験】

 今季に向けた抱負を聞いたあと、日本代表について話題を向けると「もちろん、日本代表への想いはあります。侍ジャパンの一員として投げてみたいです」と、胸の内を明かした。山﨑に話を聞いたのは2月下旬で、ちょうど侍ジャパンの強化合宿が同じ宮崎でやっている最中だった。

 チームメイトの山本由伸や、宮城大弥、そして昨年セットアッパーとしてともにオリックスのブルペンを支えた宇田川優希は侍ジャパンのメンバーとして招集されていたが、山﨑は予備候補のため合宿には参加していなかった。それでも気持ちを切らすことなく、不測の事態に備えていた。

「いつでもいける準備はしています。(侍ジャパンのトップチームは)やっぱり憧れますよ。ああいう舞台で投げてみたい」

 じつは山﨑にとって、日本代表は決して遠くない存在だった。中学3年生の時に世界少年野球大会の日本代表に選ばれ、優勝している。プロ入り後も、2年目オフにWBSC U23ワールドカップの日本代表として2試合に登板。10回2/3を投げ自責点0の快投を見せ、最優秀防御率賞を受賞した。WBC球は昨年11月の日本代表強化合宿で触れているが、今春のキャンプでも感触は何度も確認している。

 そして3月14日、腰の負傷のため離脱することになった栗林良吏に代わり、山﨑が侍ジャパンに追加招集された。

「宇田川に負けないように、そして日本の世界一に貢献できるように全力で腕を振ります」

 念願の侍ジャパンの一員となった山﨑は、最高峰の大会でどんなパフォーマンスを見せてくるのだろうか。その時が楽しみでならない。

プロフィール

  • 沢井 史

    沢井 史 (さわい・ふみ)

    大阪市出身。関西のアマチュア野球を中心に取材活動を続けるスポーツライター。『ベースボールマガジン』『報知高校野球』などの雑誌や、『スポーツナビ』などのweb媒体にも寄稿。2022年7月には初の単著『絶対王者に挑む大阪の監督たち』(竹書房)を出版。共著としても8冊の書籍に寄稿している。

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