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名コーチ・伊勢孝夫は「侍ジャパン、世界一奪還のカギはスモールベースボール」「1次ラウンドにピークを持ってくるな」と力説 (3ページ目)

  • 木村公一●文 text by Kimura Koichi
  • photo by Koike Yoshihiro

 では、大会はもちろんのこと、シーズンも大事に考えてバッティングの調子を上げていくにはどうすればいいのか。それは大会後半にピークを持っていく感覚で試合に臨むことだ。日本の1次ラウンドは初戦が中国で、その後、韓国、チェコ、オーストラリアと続く。

 この中国戦にピークを持ってこようとすると、なかなか難しい。だから、この1次ラウンドは練習試合のつもりでやることで、技術的に眠っている部分を目覚めさせるのだ。暴論のように聞こえるかもしれないが、そうすることで硬さもとれるし、徐々に仕上がっていくはずだ。

 もし私の考えに賛同する選手がいたとすれば、この強化合宿で無理にピークを持ってこようとしないことだ。なによりこの合宿は、先述したように細かな野球をどれだけ取り込み、そこを意識した練習ができるのかどうか。これが世界一奪還への近道だと思うのだが、いかがか。

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著者プロフィール

  • 木村公一

    木村公一 (きむらこういち)

    獨協大学卒業後、フリーのスポーツライターに。以後、新聞、雑誌に野球企画を中心に寄稿する一方、漫画原作などもてがける。韓国、台湾などのプロ野球もフォローし、WBCなどの国際大会ではスポーツ専門チャンネルでコメンテーターも務める。

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