高津臣吾監督はヤクルト初のリーグ3連覇へ早くも危機感。「これではダメだなと思ったことが収穫」 (2ページ目)

  • 島村誠也●文・写真 text & photo by Shimamura Seiya

 投手陣のブルペンでの投球は実戦を想定。最初にまず5球の投球練習。そのあとに5分間(20〜30球)のピッチング。インターバルをはさんで、これを3セット行なった。

 野手陣は、打撃練習後に高津監督の要望でロングティーが組み込まれ、選手たちは約130球をフルスイング。

「体の大きさとか打順とか関係なく、しっかりバットを振ってほしいということです。打撃コーチが言うには、ロングティーは体を大きく使って振る必要があり、簡単なようで難しいと。僕は打つことは素人ですけど、ピッチャーであればストライクを投げるとか、思いきって腕を振るとか、そういった部分に似ているのかなと。(役割として)作戦が要求される選手もいますが、それでもまずはしっかり振る体力であったり、強さであったり......そこは忘れてはいけないところだと思っています」

 ロングティーでは、松本直樹が群を抜いて飛距離を出していたことを書き記しておきたい。つけ加えると、本人曰く「ほかの選手より下がった場所から打っていました」とのこと。

高津監督が思う強いチームとは?

 高津監督は2019年11月の松山キャンプで、本格的に一軍の指揮官として始動した。当時から「若手の育成」を大きなテーマに掲げ、この時は高橋奎二、寺島成輝、梅野雄吾について話を聞くとこう答えていた。

「高橋と寺島は先発の中心に、梅野はリリーフの中心になってほしいですよね。そうなれば現状の投手陣がいい状態になるのは間違いありません。(契約期間の)3年で彼らを野球選手として、人間としてもっと育てていきたいですし、僕自身も監督として成長していきたい。今回、(2019年のドラフトで1位指名された)奥川恭伸も入ってきますけど、彼らをまず近くにおいて、成長を見ていきたい希望はあります」

 このキャンプの第2クール最終日、高津監督は就任してから今日までを振り返った。

「単純にこの3年で......と考えるとめちゃくちゃ早かった気がしますが、育成で見た時にはまだまだの3年だったなあと思っています」

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