ヤクルト最強ブルペン陣が突きつけられた現実。「オリックスのリリーバーを見て、目指すべきところはまだまだある」 (6ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Sankei Visual

 清水は「木澤や久保も出てきましたし、新鮮な中継ぎ陣でしたね」と、今シーズンを振り返った。客観的な意見として、今年はブルペン陣で勝った試合がかなり多かったと伝えると、こんな答えが返ってきた。

「やっぱり最後の最後に......オリックスのリリーバーを見た時に、球は速いですし、決め球もあった。セとパのリリーバーの違いを感じました。だからこそ、目指すところはまだまだあるのかなと。最後で負けてしまいましたが、いい経験なのかなと思います」

 そして清水は「スコットは第7戦のベンチを外れましたけど......」と、マクガフについてこんな話をしてくれた。

「スコットがいなかったら今年の成績はないと思いますし、終盤、ああいう形で疲れてしまったのも、僕や石山さん、田口さんの離脱があったからです。そうしたなかスコットは最後の最後まで離脱せずに投げてくれた。そのシワ寄せが最後にきてしまったのかなと思います。だから、日本シリーズで打たれたから、ミスをしたからといって、スコットへの信頼は変わることはありません」

 清水によれば、第7戦の試合前に伊藤コーチが「今日勝って、もう一度スコットに投げさせよう」と選手たちに話したという。

「僕もその気持ちがすごくありました。結果的に最後となった試合(第7戦)で、1点ビハインドの9回に登板したのですが、やるべきことはいつもと一緒。シーズン同様、なんとかスコットにつなごうと......その思いだけでした」

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