高木豊が2023年WBCのスタメンを予想。大谷翔平を「二刀流では使えない」という理由も語った (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Kyodo News

── 現状で考える、侍ジャパンのスタメンは?

高木 1番はセンター・塩見泰隆(ヤクルト)です。足が速くてパンチ力もある。それと、ああいう性格の人間が1番に入るとみんなが明るくなるというか、いい意味で"引きずられる"ような感じがします。

── では、2番を任せるのは?

高木 2番はDH・大谷。"2番最強論"などと言われたりしますけど、大谷を2番に置けば、それだけで相手は怖いです。日本は基本的に細かい野球が得意ですが、「細かいだけじゃないよ」と、他国にハッタリをきかせておきたいです。

── クリーンナップはどうでしょうか?

高木 3番はライト・鈴木誠也(シカゴ・カブス)ですかね。プレミア12や東京五輪で4番を務めていますし、国際大会の経験と実績も十分。それなら、なぜ4番じゃないんだって話ですけど、今なら4番はやはり村上宗隆(ヤクルト)になるでしょう。

 日本人最多本塁打記録を更新する56本塁打、史上最年少での三冠王など、誰も異論はないと思います。僕は日本でプレーしている選手が4番を打つべきだと思っていますし、東京五輪の決勝のアメリカ戦でホームランを打ちましたよね。あのような特別なプレッシャーのかかる試合で、シーズンと変わらない打撃ができる。あれを見たら、やっぱり村上ですよ。

 5番はファースト・浅村栄斗(楽天)です。鈴木同様、プレミア12、東京五輪を経験してきていますし、いざという場面での集中力、気合いの入り方がいい。これまでの国際大会同様に5番が最適だと思います。

── 次に6番ですが、東京五輪では柳田悠岐(ソフトバンク)選手が任されていました。

高木 6番は五輪同様に柳田で。五輪ではセンターでしたが、塩見をセンターに入れているのでレフトにしました。五輪でレフトを守っていた吉田正尚(オリックス)も当然候補ですが、守備力を考えて柳田にしました。

── 7番以降はいかがでしょうか?

高木 7番はショート・坂本勇人(巨人)で、9番がキャッチャー・甲斐拓也(ソフトバンク)。この2人は実力も経験もありますし、特にキャッチャーは経験がいるポジションですから。

 8番・セカンドは山田哲人(ヤクルト)か菊池涼介(広島)、もしくは牧秀悟(DeNA)もいますが、守備のことを考えると牧のスタメンはないですね。山田か菊池、どちらか調子がいいほうを使えばいいかなと思います。

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