高木豊が2023年WBCのスタメンを予想。大谷翔平を「二刀流では使えない」という理由も語った (4ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Kyodo News

── レギュラーの周りを固めるサブプレーヤーが勝敗のカギを握ることもあると思いますが、やはり足を使える選手になりますか?

高木 そうですね。先ほどスタメンを挙げましたけど、それ以外に連れていく選手は特長を持っている選手がいい。足があって守備がうまい選手であれば、源田壮亮(西武)、先ほど話した近本や髙部、それと周東佑京(ソフトバンク)もいいですね。やはり足を使える選手はほしいです。

 あと、坂倉将吾(広島)は、代表でもサードで使うことはまずないと思うんですが、ファーストとキャッチャーもできますよね。打撃がよくて代打でも使えて、ファーストの守備もうまくはないけどできる、それでいて本職はキャッチャーという選手。こういう広がりがある選手は必要だと思うんです。

── 東京五輪の時の栗原陵矢(ソフトバンク)のような位置づけですね。

高木 そうですね。栗原の場合はキャッチャーをやることはほとんどなかったと思うんですが、坂倉は今でもたまにマスクをかぶったりしていますから。さすがに国際試合でサードを守らせるのは怖いですけどね。ファーストがギリギリでしょうね。打てるキャッチャーを入れて打線を組みたいってことになれば、坂倉を使うのも面白いです。

 おそらくキャッチャーは3枚連れていくと思うので、甲斐は外せないとして、2番手が中村悠平(ヤクルト)か木下拓哉(中日)、3番手に入るのが坂倉だと思います。

── 前回のWBCでは青木宣親(2017年当時ヒューストン・アストロズ)が日本人メジャーリーガーとして唯一参加。リーダーシップを発揮してチームを牽引しました。メジャーリーガーはチームにいてくれたほうがいいですか?

高木 もちろんいてくれたら心強いですが、メジャーリーガーは故障とケガで気を使いますよね。そんなことを言っていたらスポーツにならないと言われるかもしれませんが、まだ体が出来上がっていない状態で使わなきゃいけないんで。もちろん出場が決まれば前倒ししてやってくれるでしょうけど、そのあたりが一番怖いところです。

 ただ、大谷の場合は投手での出場がNGになったとしても、打者としての出場が可能であれば心強いですよね。

── 侍ジャパンは前回、前々回と2大会連続でベスト4。2009年を最後に優勝から遠ざかっています。

高木 WBCには各国のメジャーリーガーも参加しますし、他の国際大会とは違う難しさがあると思います。厳しい戦いになると思いますが、優勝を目指して頑張ってほしいです。

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