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田澤純一、高木勇人...日本人選手がシーズン途中で次々と戦力外に。意外に厳しいメキシカンリーグの現実 (4ページ目)

  • 阿佐智●文・写真 text & photo Asa Satoshi

 高木は2019年限りで西武を戦力外となり、その後、12球団合同トライアウトを受けたものの獲得球団はなく、メキシコに活路を求めた。2020年に人気球団のユカタン・レオーネスと契約を結んだ。先発投手として期待され、キャンプにも参加したが、コロナ禍で帰国を余儀なくされた上、シーズンそのものが中止となってしまい、結局このシーズンから2年はルートインBCリーグの神奈川フューチャードリームズで過ごすことになった。

 そして今シーズン、ベラクルス・エルアギラとの契約に至り、晴れてメキシカンリーグでプレーすることになったが、ベラクルスでは登板することなく、アグアスカリエンテス・リエレロスへ移籍。ここで先発投手として2勝を挙げたが、防御率5.54ではプレーオフを狙うチームには力不足とみなされたのか、最終的には乙坂と入れ替わる形でレオンに移籍することになった。ここでも4回2/3で10失点と結果を残せず、シーズン途中でリリースされることになった。

 その高木について、テルドスラビッチはこう語る。

「ホームランをバンバン打たれたんだ。相手が(メキシコシティ・)ディアブロスやモンテレイ(・スルタネス)といった上位チームだったのがアンラッキーだったね」

 NPBの第一線で活躍した実績があっても、田澤同様「昔の名前」が通じるほど甘くはないということだろう。

 高木はすでにウインターリーグでプレーすることが決まっている。しかし、メキシコではメジャーをはじめ世界各国でプレーする選手が集まるウインターリーグのほうがレベルは高い。高木にとってウインターリーグのハードルはさらに高いものになる。

 ほかにも、中日、西武で実働10年、最盛期にはリリーフ左腕としてブルペンにはなくてはならない存在だった小川は、北地区の強豪モンテレイに入団したものの、先発投手としてマウンドに上がった初登板で3回3失点に終わると、その翌日にリリースされた。

 またシーズン途中に高知ファイティングドッグスからディアブロスに移籍した平間も、初登板初先発で勝利を挙げたものの、その後が続かずにオアハカ・ゲレーロスにトレードのあと、計5試合の登板で高知に戻っている。

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