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石毛宏典が「秋山翔吾は西武に必要だった」と語る2つの理由。広島とはチームカラーも合致で「3割くらいは打つ」 (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Kyodo News

今の西武には秋山が必要だった

――アメリカではなかなか結果を出せなかった秋山選手ですが、メジャー昇格を目指して今年5月に契約したエルパソでは16試合に出場し、打率.343、3本塁打、21打点と好成績を残していました。

石毛 そうですね。打率も上がってホームランも打てるようになっていました。あっちのボールに対応できるようになってきたんでしょう。ただ、ある程度の成績を残しても、チームの状況などで上に行けない時もある。シビアな世界ですからね。「アメリアでダメなら日本に帰って、2000本安打に向けて頑張ろう」と気持ちを切り替えたんじゃないですか。

――西武は、最近の試合では川越誠司選手や愛斗選手、ブライアン・オグレディ選手が外野のスタメンで出場。若林楽人選手や西川愛也選手、鈴木将平選手らも含めて若手が多いですが、秋山選手は必要な存在でしたか?

石毛 必要でしたね。秋山がいなくなった時に、金子侑司や鈴木を使いましょうとなりましたが、金子も鈴木もピリッとしない。去年入った若林はけっこういい数字を残していたけれども、故障してしまった。「じゃあどうする?」となって、愛斗や川越、西川を使うことになったんですが......みんな一長一短でなかなか定着していません。

 最近は川越がちょっとよくなってきたと思いますが、助っ人外国人も機能していない。オグレディには、当初は2番や3番を打たせていましたが、最近は打てなくなって7番か8番。彼のバッティングでは打率が残らないだろうと見ていましたけど、ここのところは特に打てていませんよね。そういう状況を見ると、やはり秋山はほしかったはずです。

――戦力としてはもちろん、チームリーダーという点ではいかがでしょうか。

石毛 そこも大きいです。中村剛也と栗山巧も今年で39歳。いつまでも頼っていられませんけど、「ほかに誰がいる?」と考えても浮かばないんですよね。そうなると、34歳の秋山は中村や栗山に代わる中心選手になったでしょう。そして何よりも、先ほども話したように外野のポジションが決まらない。やはり秋山が必要だという考えは、渡辺久信GMも持っていたと思います。

 ただ、報道によると西武が提示したのは(今季を含む)2年契約。秋山が日米通算2000本安打達成を視野に入れると、残りの524本を2年では達成できないんで、それがまず苦しいだろうと思いました。2年契約だとしても、成績を残せば3、4年はできると腹をくくっていたでしょうけど。

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