2022.04.04

原辰徳はジャイアンツきっての「再生屋」。初の監督就任から20年、冴え渡るもうひとつの手腕

  • 津金壱郎●文 text by Tsugane Ichiro
  • photo by Kyodo News

 オープン戦は4勝11敗2分で最下位だった巨人だが、いざフタを開けてみれば、原辰徳監督体制で通算16試合目となった開幕戦で10勝目(6敗)をマーク。開幕カードの中日戦、次カードの昨季日本一のヤクルト戦に勝ち越し、幸先いいシーズンの船出を切った。

原監督は移籍2年目の中田翔をどのように再生していくのか原監督は移籍2年目の中田翔をどのように再生していくのか この記事に関連する写真を見る  今季の巨人でキーマンのひとりと見られているのが、5番一塁でスタメンに名を連ねる中田翔だ。昨季8月に日本ハムから無償トレードでYGのユニフォームに袖を通したものの、巨人では34試合に出場して打率.154、7打点、3本塁打と、暴行問題の尾を引きずったためか精彩を欠いた。

 しかし、今季は開幕2戦目から3試合連続安打と好調を維持し、再生の兆しを見せている。4番・岡本和真のあとに控える中田が勝負強い本来の打棒を取り戻せれば、リーグ制覇や悲願の日本一にも近づくはずだ。

 その中田に一塁のポジションを空け渡す形となった中島宏之も、今季は早くも存在感を見せている。開幕2戦目では代打で出場して、プロ通算1900安打目となる貴重な同点タイムリーも放った。振り返れば、中島も原辰徳監督のもとで再生を遂げた選手だ。

 中島は2012年まで西武の主力として活躍し、WBC日本代表にも選出。2013年には海外FAでMLBオークランド・アスレチックスへ移籍した。そこから2シーズンはマイナー暮らしが続き、2015年にオリックスとの長期契約で日本球界に復帰。ただ、かつての輝きは放てずに2018年オフ、大幅な減俸提示を拒否して自由契約になった。

 そこにラブコールを送ったのが原監督だった。1年目はお払い箱になっても不思議でないほどの打撃不振だったが、2年目の2020年はオープン戦から結果を残して出場機会を手にすると、開幕戦に6番一塁で出場。このシーズンは100試合で打率.297、7本塁打、29打点をマークし、オリックス3年目の2017年以来となる300打席超えも果たした。