日本ハム・新庄監督は誰を開幕投手に指名するのか? 優勝ジンクスにサプライズ指名、記憶に残る開幕投手たち

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi
  • photo by Kyodo News

プロ野球2022開幕特集

 3月25日に開幕するプロ野球ペナントレース。ファンにとって気になるのは、開幕投手は誰が務めるのかということだろう。開幕投手は「ウチはこの1年、この投手を中心にペナントレースを戦っていきます」とチーム内外に示すことであり、つまりエースとして認められた栄誉なのである。

オープン戦でオープナーとして先発した日本ハム・宮西尚生オープン戦でオープナーとして先発した日本ハム・宮西尚生この記事に関連する写真を見る 現時点(3月21日現在)で発表されている開幕投手は以下のとおりである。

■セ・リーグ
ヤクルト/小川泰弘
阪神/藤浪晋太郎
巨人/菅野智之
広島/大瀬良大地
中日/大野雄大
DeNA/東克樹

■パ・リーグ
オリックス/山本由伸
ロッテ/石川歩
楽天/則本昂大
ソフトバンク/千賀滉大
西武/高橋光成
日本ハム/未発表

 阪神の開幕投手は昨年12勝の青柳晃洋に決まっていたが、新型コロナウイルス感染に伴い、藤浪にその大役が回ってきた。

 そんななか、唯一、発表していないのが日本ハムだ。新庄剛志監督が「なぜ開幕投手にこだわるのか。3、4戦目にエースを持っていけば、勝ちを稼げる可能性が高くなる」という趣旨の発言をしているように、誰を指名するかについてさまざま憶測が飛び交っている。

 順当にいけば、2021年のチーム勝ち頭である上沢直之が大本命であり、昨年ルーキーながら10勝をマークした伊藤大海、抜群のコントロールと安定感を誇る加藤貴之も候補に挙がる。

 しかし「新庄監督は何かやってきそうだ」「サプライズもある」と、本来リリーフの宮西尚生がオープナーで先発するとか、北山亘基が新人開幕投手を務めるのではないかとか、さらに4年目の吉田輝星に託すのではないかとか......とにかく噂が絶えない。

 そこで過去の開幕投手について、いろいろと調べてみた。

優勝の行方を占う開幕投手

 開幕投手最多回数は、金田正一(国鉄、巨人)と鈴木啓示(近鉄)の14回。金田は1958年の開幕戦でルーキーだった長嶋茂雄を4打席連続三振に打ちとり、翌59年の開幕戦でも王貞治を2打数2三振に仕留めたエピソードが有名だ。

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