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OBの館山昌平が分析。なぜヤクルトはシーズン前の下馬評を覆し、日本一を達成できたのか (3ページ目)

  • 中島大輔●文 text by Nakajima Daisuke
  • photo by Kyodo News

 歓喜の輪の中心に石川選手と青木選手がいるのは、感慨深いものがありました。この2人がリーダーシップを発揮して、それがチームにいい影響を与えていたのは間違いありません。ただ、ベテランにリーダーシップを発揮させる環境をつくったのは、高津監督をはじめとした首脳陣だと思います。選手個々の力を最大限発揮できる雰囲気が、今年のヤクルトにはありました。

 今シーズン、開幕前の予想でヤクルトの前評判は低かった。それでも高津監督は選手たちを信頼し、「絶対大丈夫」とチームをまとめて、選手たちは結果で応えた。その一戦一戦の積み重ねが自信となり、チームは着実に力をつけていった。その結果、シーズンはおろか、短期決戦も勝ち抜き、2021年はどのチームよりも強かったことを証明しました。

 僕は昨シーズンから楽天の二軍投手コーチを務め、現役とは違った形でヤクルトを見ていました。石川投手や数人の選手とは連絡を取ることもありますが、シーズンを通してチームが強くなっていくのを感じました。日頃からチームワークのよさがあったことは手にとるようにわかりましたし、OBとして本当にうれしく思います。20年ぶりの日本一、本当に「おめでとうございます」と言いたいですね。

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