「時には厳しいことも」。ロッテ主将・中村奨吾が期待の若手にかけた言葉

  • 元永知宏●取材・文 text by Motonaga Tomohiro
  • photo by Sankei Visual

2021年シーズン後半戦を控えた現在、混戦のパ・リーグで3位に位置するのが千葉ロッテだ。首位オリックスとのゲーム差は2.5。井口資仁監督のもと、リーグ制覇を目指すチームの状況と後半戦の意気込みについて、今季からチームキャプテンを務める中村奨吾に聞いた。

チームキャプテンとしてロッテを牽引する中村奨吾チームキャプテンとしてロッテを牽引する中村奨吾
――中村奨吾選手にとってプロ7年目、キャプテンとして初めて臨むシーズンは前半戦が終わりました。

「昨年12月にキャプテンに指名していただき、当初は『キャプテンとしてやらなきゃ』という思いもありましたけど、今のところ、特にキャプテンらしいことはしていません。若い選手とは、あまり意識しすぎず、自然な形で話ができればいいと。『キャプテンだからみんなを引っ張らなきゃ』というのではなくて、毎日試合に出ている立場としてやるべきことをやるのが当然だと思うので」

――井口資仁監督からの指名でキャプテンを任されましたが、就任以降、監督との会話は増えましたか?

「『言わなくてもわかっているだろう』と思ってくださっているのかもわかりませんが、コミュニケーションはこれまでとあまり変わりませんね。今までどおりです」

――キャプテンに就任した際、「自分の成績も出して、チームがしっかり勝てるように」とコメントしていました。2021年シーズン前半の個人成績(83試合出場、打率.305、6本塁打、50打点)についてどう思いますか?

「自分では特段、すばらしい成績だとは考えていません。むしろ、『もっとできたのに』という思いがあります。ただ、この成績を残せたのは、自主トレ、キャンプからやってきたことを継続できていることが大きい。悪いところを修正する力は、これまでよりもついたと思います」

――シーズン開幕戦と2戦目は6番・セカンドでしたが、それ以降は3番打者を任されています。

「自分の前と後ろを打つバッターの調子がいいことが、この数字を残せている要因だと思います。状態のいい選手を見ながら、参考にしたり、修正のヒントにしたりしています」

――3番を打つことに難しさを感じることはありませんか?

「難しいところもありますが、それがやりがいになっていますね。ランナーがいない時には出塁すること、チャンスではランナーを返すことを意識しています」

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