田中将大は8年ぶり復帰の楽天で何勝するか。3人の名投手に聞いた

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • photo by Koike Yoshihiro

 2013年に24勝0敗という驚異的な成績を残して以来、8年ぶりに田中将大(楽天)が日本球界のマウンドに上がる。もともと開幕2戦目での登板が予定されていたが、右ふくらはぎを痛め登板を回避。それでも順調に回復につとめ、ついにこの日を迎えた。はたして、8年ぶりの日本でどんなピッチングを見せてくれるのか。かつてエースとしてチームを支えた3人の名投手に今シーズンの田中将大の今シーズンを占ってもらった。

4月17日の日本ハム戦(東京ドーム)で先発する楽天・田中将大4月17日の日本ハム戦(東京ドーム)で先発する楽天・田中将大岩本勉氏(元日本ハム)

予想:12勝6敗

 最初に言っておきますが、僕は田中将大の大ファンです。だって、24勝0敗という圧倒的な記録を残してメジャーに行った男ですよ。にもかかわらず、12勝6敗という数字を挙げるのは大変失礼なことと承知しています(苦笑)。

 もし開幕から万全の状態でマウンドに上がっていたら、15勝はしていたんじゃないかと思いますが、ふくらはぎを痛めた影響が多少は出てくるのかなと。それともうひとつ、懸念材料があるとすれば"メジャーリーガー・田中将大"を捨てられるか......という点です。

 MLBでの田中は、直球と変化球を織り交ぜながら真ん中低めにボールを集めて、早打ちの傾向があるメジャーの打者からゴロの山を築きました。そんなことができるのは彼の高い能力ゆえなのですが、視点を変えれば省エネの投球術を覚えたともいえます。

 一方、NPBにはカウント勝負を仕掛けながら、軽打を狙うバッターがたくさんいます。そこで田中が、打者に見極められて、ボール先行の投球になってしまうと......ウイニングショットを狙い撃ちされて、連打を浴びる可能性もあるでしょう。

 ただ彼は賢い選手ですからね。しっかりと貯金をつくって、楽天を優勝争いに導くでしょう。繰り返しますが、僕は田中投手の大ファン! シーズン中のどこかで「僕の懸念は取り越し苦労でした。ごめんなさい」とコメントしたいですね。

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