佐藤輝明、大ブレイクに一抹の不安。阪神ドラフト1位の歴史を辿ると...
ついに2021年プロ野球が開幕した。8年ぶりに日本球界復帰を果たした田中将大を筆頭に、捲土重来を期すベテラン、躍動するルーキーなど、見どころが満載。スポルティーバでは2021年シーズンがより楽しくなる記事を随時配信。野球の面白さをあますところなくお伝えする。
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彼は、輝く明るい一番星となれるのか----。
日本プロ野球の2021シーズンが幕を開けた。今年も多くのルーキーがプロデビューを果たすが、そのなかでも注目を集めているのが、阪神ドラフト1位の佐藤輝明(22歳)だろう。
開幕2試合目でプロ初ホームランを放った佐藤輝明 佐藤は2020年ドラフト会議でソフトバンク、オリックス、巨人との競合のすえに阪神が交渉権を獲得。近畿大から契約金1億円+出来高5000万円、年俸1600万円(以下、金額は推定)で入団した。
タイガースファンが熱い視線を送る"ドラ1"は、オープン戦で期待に対し満額の回答を見せた。12試合に出場して43打数13安打の打率.302、9打点。ホームラン数は12球団最多となる6本をマーク。5年ぶりの阪神のオープン戦1位の原動力となり、開幕一軍スタートをあっさりとクリアした。
しかも、3月27日に行なわれたヤクルトとの開幕第2戦には6番・ライトで先発出場し、プロ5打席目にしてバックスクリーン直撃の特大ホームランを放った。虎党の期待が大きく膨らむのも当然だろう。
ただ、オープン戦はあくまで調整の場。相手チームから研究され、対策を練られるこれからの"本番"で、佐藤がどれだけ結果を残せるのか。
4球団が1位指名した佐藤の力は別格だと信じたい。だが、高校・大学社会人の分離ドラフトに別れを告げた2008年以降、阪神に加わったドラフト1位の顔ぶれを見ると、一抹の不安を覚えてしまうのも事実。鳴り物入りで入団しても評判倒れに終わったり、伸び悩んだりするケースが阪神のドラ1には少なくないからだ。
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