カブレラJr、巨漢投手、二刀流...。BCリーグ茨城が怪しすぎて面白い (3ページ目)
まるで漫画のような歩みだが、続きがある。『SANSPO.COM』の報道によると、メキシコリーグでは月給150万円をもらっていたが、BCリーグでは同30万円(金額はいずれも推定)という条件を呑んで来日するというのだ。
その裏には、胸躍る起用法がある。外野手として先発出場し、試合終盤にセットアッパーかクローザーに回る「二刀流構想」だ。
「平均94〜95マイル(151.3〜152.9キロ)を投げ、ピッチャーとしてもなかなかの実力があります。二刀流は本人もワクワクしていますよ。契約については、メキシコリーグで優秀な外国人選手は月に100万円以上もらっていますが、それが120万円か150万円なのか、具体的な数字はわかりません。
BCリーグでは月給の上限40万円という規定がありますが、うちの球団はそこまで払えません。そういう条件を受け入れて来日してくれるのは、キャリア形成に対する考え方が日本人とは違うからです」
人生は長い旅だ。異国を渡り歩いてキャリアを重ね、さまざまな文化を知ることで自分の価値観が多様になり、充足した日々を刻むことで人生が幸せになる。世界を渡り歩いてきた色川GMは、「第二の母国と思えるくらい、日本の奥深さを知ってほしい」と話した。
同時に睨むのが、「出口戦略」だ。選手たちが茨城で活躍すれば、NPBに移籍するチャンスも出てくる。国内のみならず、色川GMは人脈を活かして韓国、台湾にも売り込んでいくつもりだ。プロ球団と契約成立すれば移籍金が発生し、茨城球団にも金銭的なメリットがある。
こうした戦略を軌道に乗せるためにも招聘したのが、新監督のジョニー・セリスだ。ベネズエラ出身の内野手は20歳でシカゴ・ホワイトソックスと契約したが、活躍できず4年で自由契約に。来日してBCリーグの福井ミラクルエレファンツ(現ワイルドラプターズ)や富山GRNサンダーバーズなど4球団を渡り歩いた。一時はDeNAの練習生だったこともある。
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