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青木宣親、38歳で本塁打量産の秘密。
MLBレジェンドとの驚きの共通点 (2ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Kyodo News

 青木は開幕前、「今年はホームランをもう少し打ちたい」と話していたが、「だからといって体を大きくしたり、体のつくり方を変えるようなことはしなかった」と言っていた。

 打撃への理解が深まったことがホームラン増と関係しているかということについては、「トニー・グウィンという偉大な選手と自分が一緒とは(おこがましくて)思いませんが、打撃の技術的なところで言えば合っている気がしています」と語る。

「今年は自分が求めていたものが、ひとつの形になっている感じはあります。対戦するピッチャーによってアプローチの仕方は変わるんですけど、今は初見のピッチャーでも『大体こんなボールじゃないか』と、自分のなかでほぼほぼわかるというか......。

 おそらく今、日本でプレーしている選手のなかでは、自分がいちばんいろいろなボールを見たんじゃないかと思っていて、もちろんコンディションを整えるとともに、これまでの経験による知識も増えています。現代野球ではいろんなボールがありますけど、それに対してのアプローチの仕方は自分でも自信にしているし、今年はそれをより体現できている気がしています。(そのことがホームラン増に?)そうだと思います」

 つづけて青木は「変えたのはバットだけなんですけど」と言った。

「バットは毎年変えますからね(笑)。重さは変わらないのですが、去年よりちょっと長くて、形も違います。今年はそのバットが自分にすごく合っている気がします。そこは日々の体の変化やいろんなことに敏感になってバット選びをしています。やっぱり道具って大切なんです」

 ヤクルトは苦しい戦いが続きリーグ最下位に沈んでいるが、青木は"キャプテン"としてチームを鼓舞。試合が始まれば、レフトのポジションから「いい球きてるよ」「粘って粘って」など、投手への激励の声が球場に響く。

 プレーでも「ひとつのプレーで試合の流れが変わってしまうので」と、重苦しい空気を変えるバッティングや守備を披露している。

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