「四番イチロー」のオリックスベストナイン。超豪華メンバーを八重樫幸雄が選出

  • 長谷川晶一●取材・文 text by Hasegawa Shoichi
  • photo by Sankei Visual

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「オープン球話」連載第34回

【最強バッテリーは「山田久志・中沢伸二」の黄金コンビ】

――八重樫さんが選ぶ「球団別歴代ベストナイン」。今回は、オリックス・バファローズ編です。もちろん、前身の阪急ブレーブスも含めて、思う存分語ってください!

八重樫 今回は難しかったですよ。1978(昭和53)年にヤクルトが初優勝した時の日本シリーズの相手が阪急だったよね。当時の阪急は黄金時代の真っ只中で、一流選手ばかりで本当に強かったんですよ。だからその時の印象が強烈すぎて、今のオリックスの選手たちが、みんなかすんで見えちゃうんだよね(笑)。パッと頭に浮かぶのは吉田正尚ぐらいかな。

1996年にオリックスが日本一になり、ビールかけをするイチロー1996年にオリックスが日本一になり、ビールかけをするイチロー――このベストナイン企画で初めて、外野手から決まりでしょうか(笑)。外野手のひと枠は吉田選手で決まりですか?

八重樫 いやいや。まだ早いよ(笑)。外野手はあとでゆっくり説明するから。

――わかりました。今回は阪急時代が中心の選出となりそうな予感がしますが、まずは歴代ベストピッチャーから挙げてください。

八重樫 ピッチャーは山田久志さんしかいないでしょう。阪急時代には米田(哲也)さん、梶本(隆夫)さん、足立(光弘)さんなど、球史に残る名投手が多いけど、通算284勝の山田さんは飛び抜けて存在感があったと思うんです。テンポもいいし、コントロールもいいし、何よりもアンダースローなのにスピードもあったからね。

――投手としては、他にどんな特徴がありましたか?

八重樫 山田さんは高めの球の使い方がいいんですよ。本当に浮き上がって見えるんです。足立さんからいろいろ教わったのか、それとも見て盗んだのかわからないけど、足立さんの影響は大きかったと思います。堂々たる風格を兼ね備えた「真のエース」という感じがするよね。

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