大洋&横浜でベストナインを選出。
八重樫幸雄は「主砲」の配置に悩んだ
「オープン球話」連載第32回
◆美貌に釘付け!横浜DeNAのチアリーダーたち
【大洋・横浜最強バッテリーは平松政次と谷繁元信】
――さぁ、八重樫さんが選ぶ「歴代ベストナイン」、今回は横浜DeNAベイスターズ編です。もちろん、大洋ホエールズ時代も含めて、八重樫さんが対戦した選手、見てきた名選手を挙げてください。まずはピッチャーからお願いします!
八重樫 ピッチャーは平松政次さん。自分が対戦した投手では平松さんが一番です。それ以外は思い浮かばないな。もちろん、1980年代ならば遠藤一彦、1990年代ならば佐々木主浩、2000年代なら三浦大輔とかいいピッチャーはいたけど、投手としてのすべてを兼ね備えていたのは平松さんだったと思いますね。体つきは細いのに、腕が長いせいかダイナミックに感じられて威圧感がすごいんです。
大洋時代に主砲として活躍した田代富雄――平松さんと言えば「カミソリシュート」が代名詞です。平松さんのシュートは、そんなにすごかったんですか?
八重樫 うん。シュートもすごいんだけど、平松さんはスライダーも切れ味がすごいんですよ。右バッターのインコースにはシュート、アウトコースにはスライダー。このコンビネーションはバッターにとってはイヤだったよね。僕の場合は、追い込まれるまではシュートを狙っていたな。もともとインコースを打つのが得意だったので、真ん中に目付けをしてシュートを待っていると、ちょうど内角への絶好球になるんです。
――じゃあ、インコースにシュートを投げられた場合はどうするんですか?
八重樫 インコースに来たら自信を持って見逃しますね。平松さんのシュートは曲がり幅が大きかったので、真ん中のボールを狙うと、ちょうど僕にとって打ちごろのインコースになる。でも、インコースに来たシュートは、ほぼボールになるんです。
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