2020.07.13

オリックスの悲劇に学べ。同一カード
6連戦の戦い方を名コーチが解説

  • 木村公一●文 text by Kimura Kouichi
  • photo by Kyodo News

 今シーズンはコロナ禍の影響により、開幕は約3カ月遅れ、例年より23試合少ない120試合制で行なわれている。なかでもパ・リーグは、史上初の同一カード6連戦を強いられている。はたして、この異例のシーズンをどのようにして戦えばいいのか。近鉄、ヤクルトなどで打撃コーチ、ヘッドコーチを歴任し、多くの選手を育てた伊勢孝夫氏に聞いた。

開幕カード2戦目でロッテに6連敗を喫して肩を落とすオリックスナイン 今シーズンの日程が発表された時、いったい誰がこのスケジュールをつくったのだろうと目を丸くしたものだ。もちろん、苦肉の策であったことは理解できるが、パ・リーグの同一カード6連戦なんて......現場の者に言わせれば、まさに地獄である。

 対戦相手が変わらない連戦といえば、日本シリーズを思い浮かべる人もいるだろう。しかし、実際はかなり違う。日本シリーズは、まず2試合戦って移動し、3連戦してまた移動と、球場が変わることで気分的にリセットできる。移動日があることによって"潮目"が変わることもある。

 ところが、同じ球場で同じ相手に6連戦となると、この"潮目"が変わりづらい。好調なチームにとってはいいが、不調のチームにとってはまさに地獄の6連戦となるわけだ。開幕2カード目にオリックスがロッテに6連敗したが、まさしくこれは"潮目"のなさがもたらした結果だといえる。

 では、この同一カード6連戦をいかにして戦うべきか。あくまで個人的な意見だが、前半の3試合と後半の3試合を2つに分ける。そして、それぞれ頭のカードをなんとしても取りにいく。一見、当たり前に思えるかもしれないが、チーム全体でそうした意識づけをしておかないと、漠然と6試合に臨んでしまう可能性がある。

 同一カード6連戦は、先述したように日本シリーズのような"短期決戦"のイメージがあるが、ポストシーズンとレギュラーシーズンとでは、まるで緊張感が違う。

 毎日同じチームと戦っていると、無意識に気が緩んでしまい、それがプレーに出てしまうことがある。とくに4、5戦目あたりは要注意だ。ベンチだって3試合も戦えば策も尽きてくるし、選手だって相手の好不調は理解してくるようになる。どうしても大味な試合になってしまう可能性をはらんでいる。