12球団の「もったいない選手」たち。能力は超一流も定位置奪取できない (5ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Koike Yoshihiro

 セ・リーグでは、DeNAの外野層の厚さが目を引く。佐野恵太、梶谷隆幸、タイラー・オースティンとレギュラー陣が好調で、桑原将志、神里和毅と若く、レギュラー経験のある好選手も控える。ほかにも乙坂智、楠本泰史と打撃力のある左打ち外野手がひしめいている。

 そんななか、宝の持ち腐れに感じてしまうのが関根である。シュアな打撃とアグレッシブなプレーが武器で、走守のレベルも悪くない。現在は故障離脱中ながら、復帰後も一軍に故障者が続出しない限りは出番が限られそうだ。

 なお、関根が2013年ドラフト会議でDeNAに5位指名された際、もっとも熱心に追いかけていたのが当時、オリックスのスカウトを務めていた由田慎太郎さんだった。由田さんは現在、オリックスの二軍コーチを務めている。無責任な第三者としては、関根について「プロでセンターのレギュラーを獲れる」とまで語った由田コーチの元で再出発する姿を見たくなってしまう。

 ここまで外野手ばかりを紹介してきたが、数少ないながら内野手にももったいない選手はいる。筆頭格は永江恭平(西武・27歳)だろう。入団当初から高い守備力を評価されてきたショートである。投手経験者らしく、この小さな体でどうしてそんなに強いボールが投げられるのかと思うほど送球が強い。

 源田壮亮が入団後はポジション争いに敗れ、出場機会は減っている。だが、源田が故障した昨季はショートとして6試合に先発出場し、守備面の穴を感じさせない動きを見せた。課題は通算打率.153の打撃だが、ファームの試合ではそれなりに強いスイングができており、その点を含めてもったいない。

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