ロッテドラ５、評価がうなぎ上り。
恩師が語る福田光輝「豪打の秘密」 (5ページ目)

「でもね、福田と４年間一緒に過ごして思うのは、"持っている""持ってない"で言えば、彼は"持っている"選手なんです。たとえば、小学校、中学校、高校、大学とすべてで福田はキャプテンをしてきて、そのうち高校まではすべて日本一を経験している。

　そしてもうひとつ、福田はそのカテゴリーに応じて力を発揮する選手だと思っているんです。よくスカウトの方から『大丈夫ですかね？』って聞かれましたが、『大丈夫です。彼は大学ではこんな感じですが、プロに行けば間違いなくそのレベルでやれる選手です』と太鼓判を押していました。その根拠が何かと聞かれればひと言で言い表すのは難しいのですが、福田を４年間見ていると、彼のすごさというのがわかります」

　オープン戦の活躍を見た担当スカウトから「あの時、（福田を）推してもらってよかったです」とお礼の電話が青木のもとに届いたという。

　変化球の対応など、まだまだ課題は多いが、それも経験を積み重ねることで徐々に解消していくはず。解説者のなかには柳田悠岐（ソフトバンク）とダブらせる声もあり、これからどこまで伸びていくのか楽しみな選手であることは間違いない。

　最後に、これからプロの世界で戦う福田に、青木監督はこんな言葉を贈る。

「体は本当に強い。これはスカウトの方にも『絶対にケガをしないから、計算できる選手ですよ』と言いました。野球に対する感性もあるし、負けん気も強いし、どんな場面でも動じない。だから心配していません。チャンスがもらえたら、絶対モノにする男なので......。あとは目一杯やってこい。本当にそれだけですね」

　そう語る恩師の顔は、教え子を思う愛情で満ち溢れていた。シーズンが始まれば、もっと福田に驚かされることになるかもしれない。