西武・松本航、2年目のアップデート。課題克服で目標の投手像が見えた (3ページ目)

  • 加来慶祐●文 text by Kaku Keisuke
  • photo by Koike Yoshihiro

 プロ1年目の成績をあらためて振り返ると、プロ初登板・初先発となった5月19日のオリックス戦で初勝利を挙げるなど、16試合に登板して7勝4敗、防御率4.54。着実に勝ち星をつけたが、古城監督によると「まだまだ本領発揮していない」という。

「相性のいいオリックス戦には3度先発して3勝。その一方で、ソフトバンク戦は2度先発していずれも敗れている。今年、松本が克服すべき課題はそういうところでしょうね」

 恩師が語るように、投手として"自立"することができれば、成績は大きく向上するだろう。チームは2年連続リーグ優勝を果たしたが、チーム防御率は2年連続リーグ最下位に終わっている。当然、2年目の松本には計算できるローテーション投手としてはもちろん、勝ち星の増加、防御率の向上も求められる。松本は次のように語る。

「1年目で7勝を挙げることができましたが、僕が投げたから勝ったという試合はないに等しい。今年は『松本が投げて勝った』『松本で勝った』という試合を多くつくりたいです」

 2年目の"ドライチ"には、果たすべき目標、取り組むべき課題がはっきりと見えているようだ。

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