奥川恭伸のオバケまっすぐに驚愕。ブルペン捕手「吹きあがってくる」 (2ページ目)
小山田ブルペン捕手は「あの力感で、あんなボールが投げられる......自分の最大限の力を出せるリリースポイントを体が知っているんでしょうね」と嬉しそうな表情を浮かべて、こう続けた。
「最初から力を入れたところで、ポイントが正しくなければボールに力は伝わらないんです。これは想像ですが、マウンドに立ってもああいう感じじゃないですかね。投げる以外のこともすべてにおいて丁寧ですし、このままいってほしい。もう期待しかないです」
奥川に現状を尋ねると、こんな答えが返ってきた。
「再開してからいちばん力を入れましたが、それが何割なのかはわからないです。(ノースローがあったことで)10割がどのくらいなのか、わからなくなっています(笑)。ボールの質も、自分はまだリハビリチームの段階なのであまりわからないです。ただ、ノースローだった約2週間で、これまでできなかった体幹をはじめとしたいろいろなトレーニングに取り組めました。それが投球につながってくれたらいいなと思っています」
話は2年前にさかのぼるが、ヤクルト投手陣は愛媛・松山での秋季キャンプで"再現性"をテーマに練習に励んでいた。たとえばポール間走では、速く走るよりも、1本1本のタイムをまとめることが目標とされ、田畑一也投手コーチ(当時)はその意図について、このように説明していた。
「脳から体への正しい伝達です。同じフォーム、同じ腕の振り、同じストライド......その感覚を身につけることができたら、体幹も意識できますし、いいボールが安定して投げられるようになる」
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