仁志敏久が巨人・原采配を称賛
「大味に見えていろんな策を練ってる」
「丸の加入で坂本の負担が減った」と仁志氏 巨人がクライマックスシリーズを突破し、いよいよ日本シリーズに挑む。4年ぶりに原辰徳が監督に復帰し、広島から丸佳浩も獲得して臨んだ不退転のシーズンで、ここまでの結果を出した巨人。強さの秘密は何だったのか。1996年から11年間巨人に在籍し、3度のセ・リーグ制覇に貢献した、仁志敏久氏に話を聞いた。
――巨人はここ4年間優勝から遠ざかっていました。今シーズンは勝負の年と位置づけて挑み、見事結果を出しました。リーグ優勝、そしてクライマックスシリーズ突破の要因はどんなところにあったのでしょうか?
仁志 やはり広島から丸が入ったことが、打線の上ではかなり大きなウェートを占めていました。これまで坂本(勇人)に掛かっていた負担が大きかったように思います。それが丸の加入により、坂本が一人で背負う量が減ったということですね。それによって、坂本がより良い感情を持ってプレーできたんじゃないでしょうか。それが打線の好調につながったと思います。
――今年は、セ・リーグ全体として連勝、連敗の多いシーズンでした。巨人も例外ではなかったのですが、どんな要因があるのでしょうか。
仁志 野球の内容が変わってきていることが原因かもしれませんね。昔みたいにバントやスクイズなどをして策を講じる野球が、かなり少なくなってきている印象があります。今はピッチャーがいかに抑えるか、バッターがいかに打つかと、よりシンプルになりました。そんなシンプルな野球になると、一度打ち出すと連打になって、バッターはヒッティングしか考えなくなります。逆に打てなくなってしまったら、連鎖反応でパタッと打てなくなってしまう傾向があります。負けているチームは、そこで策を講じない。だから逆転が難しくなりますし、連敗も止まらなくなる。そんな現実があるからかなと思いますね。
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