広島×巨人の仁義なき戦い。
セ・リーグ順位予想で解説者4人が熱弁!

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

2019年プロ野球順位予想~セ・リーグ編

 セ・リーグは広島のリーグ4連覇に注目が集まっているが、チームの主力であった丸佳浩が巨人にFA移籍し、勢力図は大きく変わった。また昨年、下馬評を覆し、2位に躍進したヤクルトの戦いも見逃せない。さらに、昨年BクラスだったDeNA、中日、阪神の巻き返しはあるのか。解説者たちの見解は? 

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悩み抜いた末に巨人への移籍を決めた丸佳浩悩み抜いた末に巨人への移籍を決めた丸佳浩◎齊藤明雄氏

1位 巨人
2位 ヤクルト
3位 広島
4位 DeNA
5位 中日
6位 阪神

 1位から4位までは本当にわかりません。どこが優勝してもおかしくない。それほど力は拮抗しています。そのなかで巨人を1位にしたのは、やはり丸佳浩の加入が大きい。坂本勇人、岡本和真へのマークも甘くなると思いますし、間違いなく得点力は上がります。そうなると投手の負担も減り、すべてがいい方向に回ると見ています。不安があるとすればリリーフ陣ですが、昨年の西武のように打ち勝つ野球ができれば払拭できるはずです。

 ヤクルトも打線が強力で、とくに1番から5番までは盤石で、さらに村上宗隆、塩見泰隆といった若手も成長しています。攻撃力だけなら巨人と互角か、それ以上の破壊力があります。あとはどれだけ投手陣が踏ん張れるかですが、これもシーズンが始まってみないとわかりません。巨人の菅野智之のように計算できる投手がいればいいのですが、そうした存在のピッチャーはいません。投手陣が予想以上に踏ん張ることができれば、優勝の可能性は十分あります。

 3連覇中の広島ですが、丸が抜けたことはもちろん、それ以上に新井貴浩の引退が痛いのではないかと思っています。チームが勝っている時はいいのですが、負けが込んでくるとチームの雰囲気が一気に悪くなる。そうした時に、新井のような選手がいてくれると一気に落ち込むことはない。巨人から人的補償で長野久義が加入しましたが、彼にその役割を背負わせるのはちょっと酷なような気がします。

 DeNAは、攻撃力はいいですが、投手力に不安を抱えており、石田健大、東克樹の出遅れは痛い。シーズン序盤で負けが込むと厳しい展開になるでしょうし、5割以上の成績を残せば上位争いできます。彼らが戻ってくるまでどうやりくりするのかが、ポイントになってきそうです。

 中日、阪神は世代交代をしなければいけないと思うのですが、現状うまく進んでいません。両チームとも新監督ですので、結果も大事でしょうがそれ以上に世代交代を念頭において戦ってほしいと思います。

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