2戦2敗、10失点。Gのエース・
菅野智之に何が起きているのか?
巨人の絶対的エース・菅野智之が苦しんでいる。満を持してマウンドに上がった3月30日の阪神との東京ドームでの開幕戦(東京ドーム)。初回こそ三者凡退に抑えるも、2回に福留孝介にレフトポール直撃の先制アーチを浴びると、3回にも大山悠輔に2ランを被弾。結局、7回を投げ13安打、5失点で負け投手となった。
今季2度目の先発は4月6日、神宮球場でのヤクルト戦。初回に青木宣親の二塁打で先制を許すと、味方の失策も絡み2点を献上。その後も山田哲人に本塁打を浴びるなど、6回までに5点を失い降板となった。
開幕から2連敗を喫した昨年の沢村賞投手・菅野智之 開幕してまだ2戦とはいえ、13イニングで19安打、10失点(自責点9)、防御率6.23。本来の菅野とはほど遠い数字が並ぶ。いったい、沢村賞投手に何が起きているのか。
解説者の藪恵壹氏は、開幕戦の菅野について次のように語る。
「ストレートのスピードも出ていましたし、変化球のキレも悪くありませんでした。開幕戦という独特の緊張感のなかで、自分のピッチングをする前に失点してしまい、気持ちに余裕がなくなってしまったのかもしれません。ただひとつ気になったのは、いいときの菅野に比べて下半身の動きがよくないように映りました。その分、ボールにうまく力が伝わっていなかったのかなと......」
2戦目で対戦したヤクルトベンチの目には、菅野のピッチングはどう映っていたのか。野口寿浩バッテリーコーチは言う。
「初回に37球を要するなど、立ち上がりの球数が多かったですよね。開幕の阪神戦でも7回で120球ですか。菅野は大体1イニング10球ちょっとでポンポンと片付けるタイプのピッチャーですので、それができていなかったということは普段通りのピッチングができていかなったということでしょう。
ただ、今回のようなピッチングは1年に一度あるかないか内容だったと思います。戦略にかかわることなので具体的な話はできませんが、いいときと比べて、思うところは結構ありました。もちろん、日本を代表するピッチャーですので、次回の登板までにはしっかり修正してくるでしょうけど、いつもの菅野ではなかったことだけは間違いないです」
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