ドラフトまで1カ月。セ・リーグ6球団別「必要なのはこの選手」 (5ページ目)

  • 安部昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

■中日

今年春のリーグ戦では10試合に登板し、防御率0.87という好成績を挙げた明治大の柳裕也今年春のリーグ戦では10試合に登板し、防御率0.87という好成績を挙げた明治大の柳裕也 一昨年が4位、昨年が5位、そして今季は19年ぶりの最下位に沈んでしまった。何から手をつければ......という散々な状況になってしまったのは、過去3年間で10人獲得した全日本クラスの社会人の選手たちがほとんど戦力になっておらず、せいぜい投手では祖父江大輔、野手では阿部寿樹にかすかな光が射してきたぐらい。これが痛かった。

 今のアマチュア球界からいきなり"打線の軸"になるような選手というのは難しいので、まずは投手獲得が最優先だろう。

 先述した祖父江をはじめ、岡田俊哉、田島慎二、小川龍也、又吉克樹のリリーフ陣はそれなりに結果を残し、来年以降も期待が持てる。なので、今年のドラフトでは先発を任せられる実戦力を持った投手を、最低でもひとりは獲得したいところ。

 そこでオススメなのが柳裕也(明治大)だ。調子がいいときも悪いときも、コンスタントに結果を出し、試合をつくる。中日が狙っているという報道を目にするが、狙い通り獲得することができれば、間違いなく戦力アップは見込める。

 このほかでは、酒居知史(大阪ガス)黒木優太(立正大)あたりも残っていれば獲得を目指したい投手だ。また、小柄ではあるがピッチングに覇気があふれる田村伊知郎(立教大)も面白い存在。とにかく、タフでピッチングに"芯"のある投手が必要だ。

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