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ドラフトまで1カ月。
セ・リーグ6球団別「必要なのはこの選手」 (4ページ目)

  • 安部昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

■広島

今秋、東大戦でノーヒット・ノーランを達成した慶應大の加藤拓也今秋、東大戦でノーヒット・ノーランを達成した慶應大の加藤拓也 25年ぶりのリーグ優勝を果たした広島。今シーズンの主力に名を連ねたのは「名」より「実」をとって、プロに入ってから力をつけていった選手たちだ。その彼らに共通しているのは、「根性」と「体力」を兼備した心身たくましい選手であるということ。そうしたチームの伝統にピッタリとはまりそうな選手が加藤拓也(慶應大/投手)だ。

 体力はもちろんのこと、150キロを超すストレートで押しまくる剛腕型に見えながら、あれこれと知恵をめぐらせて投げ込む繊細さも兼ね備えている。こういうタイプの投手は、じつはなかなかいない。リリーフの適性もありそうだし、立派な戦力になってくれそうな予感がする。

 広島の場合、将来を考えたとき、捕手にも見通しをつけておかなければならない。昨年は王子製紙から好素材の船越涼太を獲得したが、まだ足りない。ちょうど、今年は高校生捕手に楽しみな逸材が揃っている。

 地元・広島には古本幸希(広島新庄)という素晴らしい選手がいるが、現時点でプロ志望届を出していない。ならば、坂倉将吾(日大三高)を推す。強肩、長打力、野球に対する意欲......高校時代の阿部慎之助と比較すると、板倉の方が総合力で一枚上と評価する。素質に関しては間違いない。

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