セ・パとも1年目の野手なら「原、石毛」以来35年ぶり。どうなる新人王
ペナントレースは終盤に入り、セ・パ両リーグの新人王レースも熾烈な戦いを繰り広げている。そのなかでも今季は野手の活躍が目立ち、セでは規定打席数に到達した阪神の高山俊が、得点圏打率でセ・リーグ2位の.382と、猛打賞13回(新人では球団史上最多)を記録。パでは、楽天の茂木栄五郎がケガで離脱した時期もあったが、復帰後はOPSで両リーグ新人選手中トップの.743を記録するなどして日本ハム3年目の高梨裕稔と新人王を争っている。
そこで、野手出身の解説者で2009年首位打者の鉄平氏に、今シーズンの新人王争いについて語ってもらった。(※データは9月21日現在)
猛打賞の回数で、あの長嶋茂雄氏に迫る阪神・高山
── 今季ここまで、セ・リーグの新人王争いをどのように観ていますか。
「普通に考えたら、高山選手なのかなと思います。規定打席に到達しているのは大きいですし、よく打っていますから球団の新人安打記録(坪井智哉が1998年に記録した135安打)も塗り替えそうですね。今永昇太選手(DeNA)はがんばっていますが、やや勝ち星が足りない(8勝8敗)印象があります。
戸柱恭孝選手(DeNA)もキャッチャーでオールスターに出場するなど健闘していますが、やはり高山選手が筆頭でしょうね。新人王は明確な打率や勝ち数などの規定がありませんので、選出する側の心理を考えても規定打席クリアや新記録を狙える安打数など、ハクが付いている選手が選ばれやすいでしょう」
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