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ヤクルト二軍若手は
突然の「一軍練習見学」で何を学んだのか? (2ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 練習の合間、川端は4人に囲まれていたのだが、どんな会話があったのだろうか。

「たいしたことは話してないですよ(笑)。『ファー ムでどれだけ打ってんの?』とか。廣岡は『三振がめちゃくちゃ多いんです』と言ってきたので、『僕も1年目はファームでいちばん三振をした。今は思い切りスイングすることが大事だから、それで構わないよ』と。山崎も『僕も結構、三振するんです』と言ってきましたが、彼の場合はタイプ的に三振してはいけないバッターですからね。それに山崎は大卒1年目ですので、結果も必要になります。なので、追い込まれてからの考え方を、少しアドバイスしました」

―― 川端選手はプロ1年目の10月に一軍初昇格を果たしました。初めての一軍はどうでしたか?

「二軍とはまったく違いましたよね。特に試合に出ているときは、なにも考えられないぐらい緊張しました」

 練習見学から2日後、埼玉県戸田市にあるヤクルトの二軍練習場を訪れ、4人に練習見学で「なにを持ち帰ったのか」を聞いてみた。

 廣岡は「見学できたことは大きなことでした。自分の目で見たものって、自分の中にしっかりと残るので。イメージにつながりますし」と言い、こう続けた。

「三木(肇)コーチからは『いい内野手は打球が飛んでからの一歩目がうまい』という話をしていただきました。実際に川端さんのノックを見ていると、一歩目のスピードや体重の掛け方など、とても参考になりました。ゴールデングラブ賞を獲る人はこういう人なんだと」

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