2016.04.24

1球ごとにベンチで雄叫び。ホークス松田宣浩の「圧倒的熱量」

  • 田尻耕太郎●文 text by Tajiri Kotaro
  • photo by Kyodo News

 今年もソフトバンクは強い。4月19日にロッテとの上位直接対決に勝って、今季初めてパ・リーグの首位に浮上した。開幕18試合目での首位は、90勝で独走Vを果たした昨年よりも21試合早い。4月23日の日本ハム戦で連勝は8で止まったが、ここまで11勝7敗2分でパ・リーグの首位を快走中。

勝負強いバッティングでチームを引っ張る松田宣浩

 開幕11戦目を終えた時点では「3年ぶりの借金3」「スタートダッシュに失敗」と、メディアもファンも騒いでいたが、それもどこ吹く風である。

 ただ、低迷していたのは確かなこと。そのチームを元気に生まれ変わらせたのが、松田宣浩のバットだった。

 4月7日、試合に敗れはしたものの、松田は今季第1号をヤフオクドームの左中間スタンドに放り込んだ。試合後、松田は"宣言"していた。

「チームは負けたけど、自分としては大きい本塁打。1本出れば、2本、3本と出る性格ですから。そういうものが自分の感覚の中にある」

 予言は現実となった。移動日を挟んで9日、10日のオリックス戦でも特大アーチを放ち、3試合連発。昨年6月以来となる、自己最長タイの記録だった。

「熱男―!!」

 悠然とベースを一周し、ベンチ前での仲間のハイタッチの祝福が終わると、外野スタンドに向けて右手を突き上げてそう叫ぶ。ちょうど1年前ころから始めたこのパフォーマンスはファンにもすっかり定着し、熊本・藤崎台球場では松田の声をかき消すほどの「熱男(アツオ)」コールがスタンド中から発せられた。