2016.04.20

菅野智之もリードに感謝。小林誠司は巨人の絶対的正捕手となれるか?

  • 深海正●文 text by Fukami Tadashi
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 プロ3年目を迎え、今までよりもいくつものことを同時に考える余裕が出てきた。「1、2年目の経験があるので」と本人は控えめに話すが、その変化、進化は大きいように感じられる。巨人・小林誠司は開幕からスタメンマスクを任され、投手陣を懸命に引っ張っている。

開幕から全試合先発マスクを被っている巨人・小林誠司

 今季から捕手に完全復帰した阿部慎之助が右肩などのコンディション不良で、開幕二軍スタートとなった。高橋由伸監督は「キャンプ、オープン戦を通じて、成長を感じた」と小林をレギュラーに据え、26歳はその期待に応えようと奮闘している。

 リードの幅、バリエーションを増やそうとしてきた。キャッチャーというポジションは、相手の裏をかき、狙いを外し、少しでも困惑させないといけない。時には、割り切りも必要となるが、「今まではできなかった」と小林は言う。プロ入りしてすぐは、どうしても結果を求め、無難な攻め方を選択していた。決して悪いことではないが、 “正攻法の配球”だった。

 今年は目的意識を明確にし、オープン戦からリードの引き出しを増やそうと努めてきた。もちろん、「打たれてもいい」というわけではない。ただ、打たれたとしても、「ここは単打ならOK」や「本塁打だけはダメ」など状況をとらえ、そのなかでいろいろと試行錯誤を続けてきた。小林は言う。

「攻めていくところはいって、引くところは引く。状況的に、ここには来ないというところにも要求したり……。そういうところを(相手の)ベンチも見ている。こういうリードの仕方もあるんだと思いました」

 打者、相手ベンチとの心理戦に持ち込めば、それだけで優位に立てる。