プロ野球の危機だから胸に響く「スパーキー・アンダーソンの金言」

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Getty Images

「ベースボール(野球)の長い歴史を考えてごらん。今ではディマジオも(この世を)去った。メイズもコーファックスも去った。でも野球は続いている。そう、野球は永遠に不滅なんだ」(スパーキー・アンダーソン)

 いま日本のプロ野球は重苦しい日々が続いている。昨年オフ、巨人の選手による「賭博関与問題」が発覚。この件については、賭博を認めた3選手の退団で決着したかと思われていたが、今年3月に巨人の高木京介が"4人目"を自ら告白したことで問題が再燃。

 そうした一連の流れのなかで、「試合前の円陣で声出しを担当した選手への金銭のやりとり」という習慣も問題視された。これは他球団にも飛び火し、現段階で7球団が行なっていたことがわかった。

監督としてメジャー両リーグでワールドシリーズを制した名将スパーキー・アンダーソン監督としてメジャー両リーグでワールドシリーズを制した名将スパーキー・アンダーソン

 そんな中、NPBは2016年シーズンが予定通り3月25日に開幕すると発表した。ホッと胸をなでおろしたファンは多かったと思うが、「この先、プロ野球はどうなってしまうのだろう」と不安を隠せない人もいるだろうし、もしこの先"5人目"が出てきたら、「プロ野球は終わってしまう......」と恐怖心を抱いている人もいるに違いない。

 個人的にも「プロ野球の明日」を考えると、いてもたってもいられない気持ちになるが、「野球は永遠に不滅なんだ」というスパーキーの金言を思い出したことで、少し光が射したような気になった。

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