ソフトバンク高橋純平の5年後は...田中将大になっている!?

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • photo by Kyodo News

 おかげさまで昨年も、私が主宰する『野球人』(文藝春秋刊)の連載企画「流しのブルペンキャッチャー」で多くの投手の球を受けさせてもらった。2015年のドラフトで1位指名された明治大の上原健太(→日本ハム)や県岐阜商の高橋純平(→ソフトバンク)に、2位指名の仙台大の熊原健太(→DeNA)、さらには5位指名ながら即戦力の期待がかかるホンダの石橋良太(→楽天)。このほかにも大学に進学する大分商の森下暢仁など、将来の日本球界を担う逸材たちの全力投球を受けてきた。

3球団による競合の末、ソフトバンクへの入団が決まった高橋純平3球団による競合の末、ソフトバンクへの入団が決まった高橋純平

 そのなかでも、ゾクッとするような凄みを見せ、何日経っても消えない左手の親指の痛みを残してくれたのが高橋だった。

 その高橋が、たとえば5年後、はたしてどんなプレーヤーになっているのか。彼の球を受け、話に耳を傾けると、近い未来の姿が容易に想像できる。

 5年後、高橋は23歳になる。そのとき、ソフトバンク投手陣の中核を担っているのは、武田翔太、千賀滉大、島袋洋奨、松本裕樹あたりだろうか。そんななかで、2020年シーズンの"開幕投手"に高橋が指名されていても、まったく不思議ではないと考えている。

 昨年夏の地方大会直前に発症した左足太ももの肉離れによって"最後の夏"は存分なパフォーマンスを見せられなかったものの、ドラフト直前に受けた彼のピッチングから推測すると、実戦でコンスタントに145キロ前後をマークする力はすでに取り戻している。

1 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る