2015.11.28

屈辱を財産に。非難ゴウゴウの小久保監督に世界の名将が贈る言葉

  • 永塚和志●文 text by Nagatsuka Kazushi
  • photo by Getty Images

 初開催となった『プレミア12』はメジャーリーガーが出場せず、海外勢は無名の選手が数多く出場する大会となった。だがその分、監督の力量が問われる側面もあったのではないだろうか。

 日本代表は、準決勝の韓国戦で逆転負けを喫した小久保裕紀監督の采配に批判が集中した。短期決戦でのただひとつの敗戦を過剰に責めるのは酷だと思うところもあるが、その一方であらためて監督の資質や采配の難しさを考えさせられるきっかけになったのは間違いない。

プレミア12の準決勝で韓国に逆転負けを喫した日本代表の小久保監督

 野球の母国・アメリカ代表の監督は、ウィリー・ランドルフだった。これまでのキャリアを見ると、指導者経験のなかった小久保監督とは対象的な人物だ。

 ランドルフは、選手としてニューヨーク・ヤンキースなどで18年間プレーした後、94年から03年までサードベースコーチを務め、04年にはベンチコーチとして経験を積んだ。その間、ジョー・トーリ監督のもとで4度のワールド・シリーズ制覇を経験している。

 そして05年から08年はニューヨーク・メッツで監督に就き、その後もミルウォーキー・ブルワーズやボルティモア・オリオールズなどでコーチを務めた。また、13年の第3回WBCではアメリカ代表の三塁コーチを務めるなど、指導者経験は豊富だ。

 そんなランドルフにプレミア12の期間中に話を聞く機会があった。

 まず、「メッツの監督に就任するまで長くコーチ職を務めていましたね」と言うと、ランドルフは「経験こそいいTeacher(先生)なのは疑いの余地がないからね」と即答した。