西武・高橋光成が「群馬の野生力」を取り戻し急成長中 (5ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Sportiva

 プレートの入り方と「連続プレイ」によって、体内に眠るエネルギーをスムーズに連動させられるようになった結果、今の爆発力、そして最速154キロのスピードが生み出された。

 ここまでのファーム成績は、11試合に登板して4勝2敗、51回を投げて46奪三振、防御率3.18(7月1日現在)。気になるのは一軍デビューの日がいつになるかだ。

「まずは体づくり重視という方針です。上(一軍)から『ちょっと上げてみようか』と言われて上げるのではなくて、下(二軍)で『これだけのものができました』と報告できるようになって、初めて一軍デビューが見えてくるでしょう」

 広島、オリックスでも投手コーチ経験のある清川コーチから見て、高橋の素材は「抜けている」という。まだ一軍デビューすらしていない投手に過度な期待を背負わせるのは気が引けるが、それでも夢を抱かずにはいられない。清川コーチは最後にこう結んだ。

「あとは本人の意識ややり方次第で、黒田(博樹)金子(千尋)クラスのピッチャーになれる可能性があります。ボールのスピードはもう十分。あとはコントロール、タイミングを外す技術、メンタル……。これらをしっかり勉強すれば、いずれ投手陣の柱になれるはずです」

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